三つ巴 審査員特別賞:稲垣設備工事㈱ 稲垣 哲也氏
フォトコンテストコーナー
第41回組合だよりフォトコンテスト 優秀作品
ご挨拶のコーナー
名古屋市上下水道局営業部 担当課長(営業業務の企画・調整)榊原 芳崇様
「名古屋市上下水道経営プラン2028(改定版)」について
営業部担当課長(営業業務の企画・調整)
榊原 芳崇
名古屋市指定水道工事店協同組合並びに組合員の皆さまにおかれましては、日頃より本市の上下水道事業にご支援・ご協力をいただき、誠にありがとうございます。私は今年度より営業部担当課長(営業業務の企画・調整)を拝命した榊原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、本年3月に上下水道局は「名古屋市上下水道経営プラン2028(改定版)」を公表しました。この場をお借りして、この計画について少しご紹介させていただきたいと思います。
これまで上下水道局は、令和元年度から令和10年度までを計画期間とし、事業を将来にわたって安定的に継続していくための中長期的な経営の基本計画である「名古屋市上下水道経営プラン2028」に基づいて事業を行ってきておりますが、この計画は計画期間の中間時に見直しを行うこととしており、今回の改定版はその見直しを行ったものです。
事業を取り巻く状況をみると、今後、名古屋市もいよいよ本格的な人口減少局面を迎えること、膨大な施設が老朽化に伴って一斉に改築・更新時期を迎えること、電力費や資材価格などの物価高騰が経営に大きな影響を与えていることなど、極めて厳しいものがあります。このような状況を受け、本計画では、長期的な視点も踏まえつつ「4つの戦略」を打ち出しています。4つの戦略とは、戦略1:つよく~強靱な施設~、戦略2:やさしく~おいしい水・健全な水循環~、戦略3:どんなときでも~連携による危機管理~、戦略4:いつまでも~持続可能な経営基盤~というものであり、この戦略に基づいて体系的に施策・事業を整理しています。
いずれも大変重要であることは変わりがないのですが、今回最も特徴的なものとしては、災害の多様化・激甚化や、上下水道施設が大きな被害を受けた令和6年能登半島地震での応援活動の経験などを踏まえた「戦略3:どんなときでも~連携による危機管理~」が挙げられます。この戦略は、当局として応急活動体制の強化を図ることに加え、地域の皆さまとの連携により防災力の向上を図ること、また、被災都市のみでは対応が困難な激甚災害に備え、他都市や国、関係団体の皆さまとの連携による災害対応体制を強化することを目指すものです。
名古屋市指定水道工事店協同組合さまとの連携も非常に重要であり、事業実施計画には、貴組合に仮設給水栓をお預けし災害時の迅速な応急活動体制を整えるとともに、発災時を想定した実践的な防災訓練を連携して実施することが盛り込まれております。
上下水道局公式ウェブサイトには本計画のデータが掲載されておりますので、全117ページとややボリュームがありますが、お時間のあるときにご覧いただけたら幸いです。
会議コーナー
定例理事会
開催日時 7月2日(水)午後2時
開催場所 水道会館
理事の定数 18名 出席理事 18名
組合三役
総務委員会
広報技能委員会
資材委員会
業務管理委員会
定例理事会全体
青年部会コーナー
第67回 水道週間行事 なごや水フェスタ
開 催 日 6月1日(日)
場 所 鍋屋上野浄水場
来場者数 約7,000名
6月1日(日)名古屋市上下水道局主催の第67回水道週間行事「なごや水フェスタ」が鍋屋上野浄水場で開催されました。当日は晴れて来場者が開門前から歩道に並ぶまでの賑わいになりました。
名水協のブースでは、水まわりのトラブルについてのアンケートを実施し、ご回答いただいた方に粗品のプレゼントを行いました。また名水協青年部会にも参加してもらい配管作業体験も行いました。参加人数はアンケートが500人、配管作業体験が650人ととても多くの方にご参加いただきました。
名水協理事と青年部会
(左順)NAWS 岩間社長・名古屋市上下水道局 酒井局長・名水協 穂刈理事長
アンケートブース(1)
アンケートブース(2)
配管作業体験(1)
配管作業体験(2)
名水協キャラクターシャッチーくん(1)
名水協キャラクターシャッチーくん(2)
青年部会コーナー
名水協青年部会メンバー大募集!!
お知らせコーナー
第42回組合だよりフォトコンテストのご案内
談話室コーナー
今年も猛暑!旬の果物で夏を元気に
東支部
合資会社 共栄水道工業所 森島
今年も厳しい暑さが続いています。日中はうだるような気温が続き、外を歩くだけでも汗がにじむ毎日。こうした時期は、食欲が落ちたり、つい冷たいものばかり口にしてしまったりと、体調管理が難しくなりますよね。そんな中、私が毎年楽しみにしているのが、夏の果物、スイカと桃です。
まず、夏といえばスイカ。冷蔵庫でしっかり冷やしてから、厚めに切ったスイカを頬ばると、シャリっとした食感とともに、口いっぱいに広がるみずみずしい甘さが暑さを忘れさせてくれます。スイカは水分が多く、実に90%以上が水分と言われており、汗をかいた体の水分補給にもぴったり。また、カリウムも豊富に含まれていて、塩分の排出を助け、むくみ対策や熱中症予防にも一役買ってくれるそうです。まさに、夏にぴったりの果物ですね。
そしてもうひとつ、私の夏の定番が桃です。手に取った瞬間からふわっと香るやさしい香りと、とろけるような口あたり。冷やしておくと、暑さで疲れた体と心にしみわたるような美味しさがあります。桃にはビタミンCや食物繊維が含まれていて、美容や健康を意識したい方にもおすすめです。私は、スライスしてそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトに加えたり、凍らせてシャーベットのようにして食べるのも気に入っています。
スイカも桃も、どちらも旬の時期に食べるからこそ、おいしさも栄養価も格別です。果物は加工品とは違い、自然の甘みとみずみずしさが魅力。食べるたびに、「季節を味わっているなあ」と感じられるのも、旬の果物ならではの楽しみです。
近年は、気温の上昇が激しく、体調を崩しやすい夏が続いています。冷房に頼りすぎたり、食事が偏ったりしないよう、毎日の生活にちょっとした「季節の工夫」を取り入れることが大切だと感じます。旬の果物を食卓に添えるだけでも、涼やかな気分になり、気持ちが軽くなります。
皆さまも、ぜひこの夏は旬の果物をうまく取り入れて、元気にお過ごしください。自然の恵みを味わいながら、暑い夏を乗り切っていきましょう。
筆の泉コーナー
「そっと見守る支援──子ども食堂と歩いた10年」
東部水処理事務所
所長補佐
山本 修
知人に依頼され子ども食堂に関わるようになって、いつの間にか10年が経ちました。私の役割は『オブザーバー』。活動の場には立っていませんが、月に一度、様子をそっと見守ったり、スタッフの方々と話を交わしたりしながら、とある地域の中で子どもたちを支える取り組みに静かに寄り添っています。
子ども食堂とは、地域の子どもたちに無料や低価格で食事を提供する場所です。でも、それはあくまで入口に過ぎません。温かい食事と、人とつながる時間。そこには、家庭や学校とは違う、もうひとつの『居場所』としての役割があります。子どもたちは、食事をするだけでなく、安心できる大人の存在や、自分の話に耳を傾けてくれる誰かと出会うことができるのです。
活動に通い始めたばかりの子が、どこか緊張した面持ちで小さく座っていた姿。それが、何度か来るうちに、食事の合間にスタッフや他の子どもたちと笑い合い、帰り際には「また来るねぇ」と声をかけてくれるようになる。そんな様子を聞いたときは、心が『ふわっと』温かくなります。この場所が、その子ども達にとって少しでも安心できる時間になっているんだなぁと感じられる瞬間です。
私は現場の運営や調理などの活動には参加していませんが、それでも、外から見ているからこそ気づける変化や感じることもあります。活動の報告を受けて意見を伝えたり、客観的な視点からサポートをしたり。直接的な支援ではないけれど、『そっと見守る』という関わり方にも確かな意味があると信じています。
この10年で、子ども食堂を取り巻く環境は少しずつ変わってきました。利用する家庭の事情や、子どもたちが抱える背景も多様化し、それに応じて食堂のかたちも進化しています。食事の提供にとどまらず、学習支援や地域の交流の場、時には保護者への相談対応など、役割が広がっているのを感じます。
そんな中でも、変わらず大切にされているのは『ここに来れば誰かがいる』という安心感。温かいごはんと、やわらかなまなざしがあるだけで、子どもたちの心が『ふわっと』軽くなることがあるのだと思います。
これからも私は、この距離感のままで可能な限り関わっていくつもりです。月に一度、この場所に心を寄せ、子どもたちの笑顔や成長をそっと見守る。そんな小さな関わりを、大切に続けていけたらと思っています。
木祖村コーナー
木祖村だより
法律コーナー
相続回復請求権によって誰が保護されるのか
弁護士
成瀬洋二
人の死亡によって相続が発生した場合、戸籍謄本等で確認された法定相続人が相続の手続きを行います。もっとも、その後、遺言の存在が確認されたり、死後認知によって新たな親子関係が成立したりすることで、一旦なされた相続の手続きが無効と評価されることがあります。民法884条では、相続権の侵害の事実を知ってから5年が経過した場合、又は、相続開始のときから20年が経過した場合、相続回復請求権は時効によって消滅すると規定されています。相続回復請求権は、請求する側の保護というよりも、消滅時効を定めることで請求される側を保護する規定になっているところが特徴です。
今回は、平成16年に死亡したAの唯一の法定相続人(養子)XがA名義の不動産と預金について相続の手続きを完了させたところ、平成30年になってAの自筆証書遺言(XとYらが等分の割合で財産を取得する内容)が発見され、当該遺言の受遺者YらがXに対してAの相続権を主張してきたため、XがYらに対して、遺言無効の確認を求めると共に、予備的に不動産や預金についての時効(取得時効や消滅時効)の完成を主張して、Yらの請求権の不存在の確認を求めた事案(最高裁判所令和6年3月19日判決)をご紹介します。Yらは、遺言の有効性を主張するとともに、予備的主張に対しては、相続回復請求権の時効が完成するまでの間は、個別財産についての時効の主張は許されないと判示した大審院昭和7年2月9日判決を根拠にXの請求を争いました。
第1審は、Aの遺言の有効性を認めましたが、相続回復請求権の趣旨が相続に伴う法律関係を早期にかつ終局的に確定させる点にあると言い、民法884条が定める期間の経過前に、取得時効や消滅時効が完成したことで法律関係の早期確定が図られた場合にはそれを排除する趣旨のものではないとして、Xの請求を認容しました。なお、Yが主張する大審院判決については、家督相続における事案であり、先例としての意義を有しないと判示しました。
相続回復請求権の時効が完成する前であっても、取得時効によって所有権を取得することができる点については、第2審及び最高裁でも維持されました。なお、債権の消滅時効については時効が完成されていないと判断されました。
相続回復請求権の意義については疑問を呈されているところがありますが、実務的には相続開始から20年の経過という容易な立証で相続に伴う法律関係の蒸し返しを防止できる点で実益があります。同時期に係属していた裁判例(東京地裁令和2年1月16日判決)では、訴訟当事者がどの程度主張していたのかは明らかではないものの、上記大審院判決を理由に、あっさりと不動産の取得時効の主張を排斥していたものがありました。実務上、結論が別れていた問題でしたが、今回の最高裁判決によって一定の方向付けがされることになりました。
事務局だよりコーナー
天空の凸レンズが見たくて・・・
南十字星と天の川
この宇宙には2千億以上の銀河があると言われており、その中で我々が住む銀河は「天の川銀河」と呼ばれ約2千億の星で構成されている。天の川銀河の直径は約10万光年、形はちょうど鍋蓋を2つ重ね合わせた凸レンズのような円盤形をしており、我々が住む太陽系は中心から約2/3の位置にある。夜空に見える天の川は、その天の川銀河を円盤の中から見ている状態で天球上を1周している。
その天の川、凸レンズを内部から真横を見ている状態なので銀河の中心方向が星も多く、明るくぶ厚い。星座では夏の星座のいて座・さそり座付近が中心方向にあたるが、残念ながら日本からは最も高く昇っても南の空低く、空が暗く開けた場所でないとそのぶ厚さを実感することは難しい。しかし、南へ行くほどそれが高くなっていき、オーストラリアまで行けば中心が天頂にきて、さらに両方向にしだいに細くなっていく凸レンズの形を見ることができる。そして、いつの頃からか「いつかこの眼で凸レンズを見てみたい。」が夢となった。
2022年夏、ついにチャンスがやってきた。星仲間から翌年5月にオーストラリアへ撮影に行かないかと誘いがあった。もちろん即刻で「行く!」(名水協の皆さん勝手に返事してごめんなさい)。5月であれば、深夜に天の川の中心が天高く昇って凸レンズを見ることができる。出発まで9か月、さっそく準備に入る。
2023年5月16日、仲間4人が望遠鏡やカメラなど、それぞれ飛行機の制限50Kgぎりぎりの機材を持って出発。成田までは陸路、ゴールドコーストまで飛んで、レンタカーに大人4人と総重量200Kg超えの荷物を乗せ内陸に向け走ること約4時間、昼過ぎに予定地に到着。天気は快晴。しかし、乾燥地域なのに異常気象で前の晩に50㎜の雨が降ったらしい。秋なのに湿度も高くとても蒸し暑い。滞在予定の1週間、半分晴れれば良しと思っていたけれどちょっと心配。これから昼夜逆転、夜の間、空見るだけの星漬けの日々が始まる。
初日、日が沈み西の空にオリオン座が逆さになって沈んでいく。これが見れただけでもここまで来たかいがある。東からはすでにさそり座が昇ってきている。天高くには南十字星があり、大小マゼラン星雲など南天の代表的な天体も見える。空は真っ暗、日本では写真に撮影してしか見ることができない天体が手持ちの双眼鏡で簡単に確認できる。かつて日本にもこんな空があったはずなのに・・・。
そして深夜、ついにその時がやってきた。気温0℃冷たい空気の中、空を見上げると天頂にぶ厚い天の川がある。とても明るく重厚な姿である。そして天頂から南北にそれぞれ徐々に細くなって、天の川が天にかかる橋のように続いている。本当に凸レンズの形をしている。天の川を2つに割くように暗黒帯もはっきり見える。これが見たかった。一緒にいた友人によると、前に来た時には天の川中心部の明かりで地上に薄っすらと影ができたそうだ。これだけ夜空が暗くても明るくなったと嘆いている。真の闇夜とはいったいどれくらい暗いのか、これまた一度経験してみたくなる。
そうこうしているうちに1週間がたってしまった。結局、これまた異常気象で1週間晴れっぱなし。うれしい誤算であるが、毎日夜明けに寝て昼に起きる生活が続き、時差のないオーストラリアで時差ボケになってしまった。食事も変則、昼に朝兼昼食をとる生活であったが、一度だけ、昼に皆で車で15分ほどのドライブインへ食事に出た。頼んだのは400gのTボーンステーキ(これでも小さい方)。寝起きの老骨にはきついが、残すのもマナー違反と頑張って食べたが体の大きい私でもアングロサクソンにはとても叶わない。でも思ったより柔らかくおいしかった。さすが本場。
帰り、減らせる物もなく出発の時の状態のままで帰国。深夜に家に着き、空を見上げると夏の大三角などの明るい星しか見えない。夜空が白い。星が見えない。
実際、地元で開く天体観望会でも星が見えず毎回何を見てもらうか悩む。最近全国各地の観望会では、天体用カメラでその場で撮影・画像処理し、来場者にパソコン画面などで天体を見せる「電子観望」が増えてきた。本当は誰しも本物の天体を見せてあげたいと思いつつ、夜空が明るくては見てもらうものが限られる。寂しい限りである。
夜空が白く明るく星が見えないのは、街明かりなどの地上の光が上空の塵や水蒸気を照らしているためであるが、この光は本来不要なものであり、電力の無駄遣いでもある。何とかならないものかといつも思う。近年、県内では奥三河まで出かけないと天の川を見ることは厳しい。日本の夜空がこれ以上明るくならず、せめて今の夜空を子供たちに残してあげられたらと願うばかりである。
(Y・K)
凸レンズ(隅の影は地上の樹木)
Tボーンステーキ